過去チャート分析 5分足トレード研究 ユーロドル(EURUSD)2017/11/27~12/1

 今週のユーロドルの相場をFX5分足スキャルピング(ボブ・ボルマン著)およびプライスアクショントレード入門(アル・ブルックス著)の内容に則って分析しました。

 分析する時間帯は8:00~20:00(東ヨーロッパ時間、日本時間:15:00~翌3:00)としています。アジア市場は動きが小さい可能性が高い点、もしトレードするなら欧州時間メインということでスルーしています。

※チャート内の記号や略字の意味はこちらで確認ください。

上位時間足

※以下画像はクリックすると拡大して表示されます

1時間足(11月下旬)

15分足(11/27~12/1)


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5分足チャートとコメント

11/27

 ボルマン本的な「保守的なトレード」はこの日は見られなかった(プルバックのエントリーは近いには近いが)が、ブルックス本的解釈によるトレード機会は2度見受けられたのでコメント。

 足1から足2までの7本連続で続いた陽線は、5分足では1本のレッグであるように見えるが、より短い時間足のチャートだと長い上ヒゲをつけた足の時間帯に1本前の安値を下回る足(安値1)があったと考えられ、拡大解釈の上で2本のレッグともいえると考える。

 そう考えた場合、足3が安値2の足となるが、逆張り寄りのトレードでかつ明確なシグナルがないためエントリーは難しいと考える(根拠は25EMAからの乖離と50レベルで到達の利食いによる反転くらい)。以下ツーレッグの下落。

 足4以降はしばらく緩やかな上昇の相場が続いたが、足6が足2と合わせたダブルトップを形成(やや右肩のほうが高い)。

 足7が高値1となっているがダマシの高値となった。この手の足を高値1とカウントするかは迷うところであるが、カウントをしなければ、足8までの下落が足6から始まる2本の下降レッグと解釈できる。

 足4と5を結んだラインの延長線上で足8が反発している。抜けた後(足9)、足10まで続いた1本目の下降レッグは、ボルマン本的手法においてはビルドアップ的、EMA的な判断により売るのは厳しいと考える。

 足10から3本陽線が続いているが、その次の陰線が2本目の下降レッグを狙う売りタイミングと考える(トレンドラインを抜けた後のプルバックなのでパターンブレイクプルバックとしている)。

 3本目の陽線が厳密には安値2で一見失敗(ダマシ)になりかけたが、結果的にはその足を完全に包む陰線が出たことでエントリーのシグナルとして使えると考える。トレンドラインを試してはいないが、足8の安値を試している。25EMAに対して少し離れた位置からのエントリーとなっているため積極的(@)としている。

 2回目のプルバックは足11から始まる下降レッグに対する2本目の下降を狙ったもの。エントリーまでに2本の調整の上昇レッグが見受けられる(2本連続陽線が2回出現している所)。高値が足4の安値を試している(微妙に届いてはいない)。

 利確はトリプル0に指値を置いていたのであれば結果的には成功だが、そうでない場合はおそくても足12の序盤で決済したい。

 足11の下降レッグについては今ひとつエントリーする根拠が見当たらず、見送りとした。

11/28

 緩やかな下降を描いているが強いトレンドがなく、ローソク足も陽線と陰線が入り乱れている箇所が多く見受けられる。

 ボルマン本的なエントリーが見込めそうなのはトレンドラインのパターンブレイク1点のみ。

 足2からの下落がEMA、トリプル0もブレイクし、この日初めて方向性が伺える展開となった。そして足1の安値近辺で反発。

 以降足3の陽線、足4からの2本の陽線がツーレッグの上昇となっている(逆マグネット現象とも解釈できそう)。このツーレッグの上昇が、EMAとトレンドラインの間を推移するビルドアップも担っている。

 トレンドラインを明確に抜けたエントリー足は、2本の上昇レッグに対する安値2の足となることもあり、以降2本の下降レッグ形成を期待した売りエントリーとなる。足5がツーレッグダウンの終点となった。次の足が高値を超えているため(高値2)、決済ポイントの1つと考える。

 ただ、それ以降下降トレンドが続かず、1.19近辺で揉み合う展開が続いている。気がつけば1.185に到達しているが詳細には見ないことにした(足6はダブルトップベアフラッグブレイクのような足、足7は下降トレンドの中の一応安値2の足だがエントリーの根拠としては乏しく、よく分からない)。

11/29

 序盤は25EMAの上にローソク足が並ぶ展開となっており、順張りの方向としては買いだが、11時(日本時間18時)以降はトレンドが一転している。

 足2は足1からの下落に対する高値2に相当する。1本前の足が安値を更新しつつも陽線となって引けていることから、ここから反転し順張り方向へのスイングが期待できなくもないが難しいところ(ただの結果論か?)。

 トレンドラインに足4が到達してから緩急入れずに一気にブレイクしている(フラッグらしき調整がない)。足3からの下落に対して少しの調整らしい調整をつくらずに抜けていっているため、パターンブレイクによるエントリーは難しいと考える(まだこの時点では買い目線で見るべきと考えるので)。

 足4以降の下落を1本目の下降レッグと考える場合、足5の陰線が2本目の下降レッグの開始地点となる。

 足6は陰線ながら1本前の足の高値を超えているため(=高値2)、足6から7までの下落は3本目下降レッグとなり、ここで一旦の流れが途絶えた。ここまで非常に強い下落が生じたが、エントリーできるとしたら足5か6くらいだろうかと考える。数本前からEMAを完全に下回っていることを好材料として、足4の2本後の陰線をパターンブレイクとしてエントリーするのも良いのかもしれない。

 足7からの調整の上昇が25EMAに到達したところで、典型的なベアフラッグのパターンブレイクを狙うポイントが表れたと考える。

 ポール・フラッグ・スイングと考えると、ポールに対してフラッグがやや短い気がするが、ポールの起点が足5だとすると、足7からパターンブレイク足までのフラッグの長さに対していい具合に見える(逆説的意見として、調整がEMAに差し当たったところでプルバックの反転をしたからこそ「いい具合に見える」と思うのかもしれない)。足3からがポールと考えるとフラッグが短い。エントリーが遅れたとしても、足8において1本前の陽線の安値を下回ったあたりなどで再チャンスがあったと考えられる。

 3本の短い十字足などが判断を迷わせるが、利食いのポイントとしては足9が高値2出現前の反転足と見て決済するか、足10のより強い反転足のコンビ(この足が結果的に高値3に該当)で決済するのが理想(ともに足の確定とともに決済)。

 足10をチャネルライン(チャートには引いてない)反発とする逆張りのプルバックエントリーが考えられるが、「逆張り」であることに注意してエントリーしないといけない(EMA到達くらいで決済することを考えないといけない)。

 足10以降は一転上昇しだす厄介な一日。足10以降も基本的には売場を探すべきと考えるが、足11の時点で、1本前の足が安値を切り上げたと判断できるためここで下降トレンドは終了と考える(足7の安値を試した後上昇)。

 余談ではあるが、足7, 10, 11でヘッドアンドショルダーを形成している。


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11/30

 前日同様、下落から一転して上昇した1日。ボルマン本的なエントリーポイントとして、ダマシのブレイク(足10)のあとのエントリー(tff:失敗ブレイクからのエントリー)が挙げられる。

 25EMAの向き(≒トレンド)に背くブレイクに対してブル派が一斉に反発し、ベア派の損切りも巻き込んだダブルの圧力が続いたと考えられる値動き。50レベルを実質レジスタンスラインとしている。

 勢いの良さは足12まで「1本前の安値を下回る安値が1本も出現していない」ことからも伺え、この間に決済ポイントといえる部分はない(足11は陰線というだけで、決済の根拠にはならない)と考える。足13が安値2に相当することから、まだ保有し続けている場合は足13は理想的な決済ポイントの1つとして考えられる。

 序盤の下降トレンドについて…足2は足1を起点とする下落に対する高値2の足に該当するが、ダマシとなり陰線をつけている。解釈のしようにとっては「定義的には高値2だが、実質2本目の下降レッグ」とも考えることが出来そう。

 足6の急落はタイミング的には有力な経済指標の発表と重なっており(EUR消費者物価指数、EUR失業率)、ファンダメンタルズ的な投機があったと考える。結果的にチャネルラインを大きく割り(すでに足5で割っているが)、下降チャネルはトレンドラインを抜ける形で一旦の収束を迎えた。

12/1

 足1から足2まで、1本前の足の高値を上回る足が1本もないベア一強の相場から始まる。足2の次の足でようやく高値を上回る(=高値1)。トリプル0かつ5時(日本時間12時)頃につけていた安値を機に一旦反発。

 足3は2本目の下降レッグの序盤となる安値2の足に相当する。25EMA近辺までの戻しが確認されていること、陽線→陰線の2バー・リバーサルでかつ最終的に包み足となっていることから2本目の下降レッグの期待が持てるが、逆マグネットやトリプル0を起点としたダブルボトムからの反発なども脳裏に浮かぶ。また、ポール(足1~2)に対するフラッグとしてもやや短い。結局2本目の下降レッグは足4まで続き、エントリーした場合一応の成功は収めたことになる。

 その後足5までは1.19近辺で調整に近い揉み合いが続いたが、足5を起点に下降レッグが発生。足4の安値を試すビルドアップのあとパターンブレイクしている。

 ボルマン本的には25EMAとの乖離を見るにskip(見送り)と書いてそうな気がするが(もしくは積極的なトレードとして容認するか)、ブルックス本的解釈から考えると、エントリー足の1本前の足が足5を起点とする安値2の足で2本目の下降レッグが期待できること、欧州市場スタート以降トレンドが弱気でベアが強いこと(EMAの向きからも確認できる)、事前にトリプル0の攻防を制していること(足5)などからエントリーする価値はあると考えられる。「25EMAから遠い」というだけでエントリーを避けるのはただの機会損失ではないかと考える(あまりに保守的すぎる)。

 ただ、エントリー足の勢いはあったが、その後はあまり続いていない。早くて足7(高値2)、引っ張っても足8(高値3)あたりではないかと考える。いずれも1本前の足の高値を上抜いたところで決済。

 この後の急上昇の根拠や理由は不明であるが、この高騰が始まるまでには利食いを済ませておきたい。

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