雑記:自戒の弁

 今週末は、検証や分析に専念したいため、一週間振り返り記事は投稿しない予定です。

 その代わりというのもアレですが、今日でトレード開始から1ヶ月になるので、その間で感じたメンタル的側面から来るミスや感情について書き溜めた文章があるので、それを投稿しようと思います。

 表題の通り全て「自戒」の内容になっており、他者に対して一見エラそうに書いている文章は、全て自分の過去の行い基いて書いています。反面教師にしていただければ幸いです…。

逆張りはしないと心に秘めて仕掛けたその仕掛けがまさに逆張り

 プライスアクショントレード入門で常々書かれているのは「トレンド方向に仕掛けよ」です。

 それを理解した上で仕掛けているのに、「後々見直すとどう見ても逆張りでしかない」…というトレードを幾度なく繰り返してしまっています。

 その瞬間は「トレンド方向への安値2(高値2)の仕掛け足」と思うのに、後々見たら2回目のプルバックの調整レッグのスタート足でしかない…というようなことが度々起こる理由は、流れに乗り遅れることを恐れて仕掛けることに躍起になっているから…いわゆる「ポジポジ病」の証左だといえます。

 完成されたチャートを見直すと、欧州時間に仕掛けられそうな足はせいぜい1日2, 3本、あっても6本くらいです。
 言い換えると「チャンスは1時間に1本あるかないか」くらいなのに、仕掛けられそうな足が度々出現してるように見えるのは、まだまだ判断能力が低いのだろうと思います。

どれだけチャートに対して真摯に、愚直に相対すことができるか

 「下降トレンドの安値2の足なんだから、ここからツーレッグの下落起きるだろ(起きないとおかしい)」とか、「調整のプルバックが強いけどトレンド方向にまた行くだろう(行かないとおかしい)」など、これから起きることを勝手に決めつけてチャートを見ると、実際に起きた(自分にとって)不都合な真実に向き合うことが難しくなります。

 その結果、「なぜ自分が仕掛けた時だけ…(うまくいかないのか)」という雑念が損切り時に起こります。

 トレードは仕掛けた「時点」で良し悪しが判断されるべきもので、そのトレードの「結果」で良し悪しを判断するべきではありません。トレードの世界では常々「何事も起こりうる」ことであり、トレードの「結果」に一喜一憂しているレベルでは「検証が足りない」としか言いようがなく、実力が明らかに不足していると思います。

 「利確しようと、損切りに達しようと、どちらにしろうまくいっている」…この境地に達することがトレーダーとして成功するための要素だろうと感じています。

マーケットは逃げない(逃げるのはいつも自分自身)

 その日のトレードが始まった時は○時までやると決めているにも関わらず、(それが不運とか偶然とか関係なく)負け続けてマーケットにいるのが辛くなり離れる。
 数時間後(または翌日)にチャートを見ると、見るのを止めてからわずか数本後に求めていた展開が繰り広げられていた…このような経験をこの1ヶ月で何度かしました。

 不確定な環境下である以上、必然であれ偶然であれ、自分の想定に対して逆の展開になることは頻繁にあります

 「負けを受け入れられない」という精神状況は、トレードをするだけの技量が足りないか、トレードに向いた性格でないと言わざるを得ないと感じました。

検証に十分はない(あるのは「満足」という自惚れだけ)

 現在世間は平昌オリンピックの話題で盛り上がっていますが、活躍した選手のエピソードを聞くと、どの人も1つの競技に人生を賭けた生活を送っていることを教えられます。

 世間の人(私)は、活躍している人が表舞台に立ってるシーンしか基本見ない(見られない)ため、「天賦の才能を受けた人たちが競ってるだけ」とつい思ってしまいますが、表舞台の華やかな瞬間はその競技にかけている時間の全体のうちわずかなものでしかなく、世間で見えないところで人知れず辛い練習を繰り返し、鍛錬や失敗を人一倍しているのだろうと思います(最たる例:100m走)。

 トレーダーも彼らオリンピック選手と一緒で、一握の成功を手に入れるためにトレードに心血を注がないといけない(成功できない)と気付かされます。

 「検証をこれだけやったからもう十分だろう」という発想は、自転車に乗れるようになるまでのプロセスと一緒なので(「一度乗れるようになれれば基本的にコケることはない」、という理屈と一緒…という意味で)つい正しいと思われがちですが、「トレードで成功する(し続ける)ために検証する」という作業は、自転車で例えると「時速50キロ以上で一定時間走り続けるための練習」、「高さ100mのところに設置した全長100m、幅10cmの一本橋の上を渡る(=踏み外したら100m落下する)練習」に相当するようなことをしないといけないのだろうと思います。

 これらのことを行うための練習に「もう十分」と思える瞬間はないだろうと思います(特に前者は走り続ける時間に制限がないため、50km/hで走り続けられる限り走らないといけない)。トレードのスキルアップも、この類だと思っています。

「努力し続けられることこそ才能」

 上記で「一握の成功を手に入れるためにトレードに心血を注がないといけないと気付かされます」と書きましたが、そう気づいた数日後には適当なところで妥協してしまうのが世の常です。

 そうならずに成功するまで努力し、またトレードを続ける限り努力し続けること人こそが、トレーダーに限らずあらゆる分野で成功を収める人なのだろうと思います。

 多くの人が口を揃えて言う「真の才能とは、努力し続けられることだ」というのは言い得て妙だなと改めて感じています。

練習ですらうまくできないことが、本番で急にできたりはしない

 検証で一定の成果を上げてない手法で実際のチャートでトレードに臨んだところで、得られる結果は見えてます。
 にも関わらず多くの人(あえて書くと、ビットコインを買うことに躍起になっている日本人などが良い(?)例)が検証や分析もせず、なんとなくでトレードを行う理由は、「偶然、たまたまうまくいってしまった(やってたらうまくいっていた)ことを必然と思ってしまう」からだと思います(≒悪しき成功体験)。

 偶然は二度三度と繰り返し現れません。本当に「なんとなく」でトレードしているなら良くて勝率は5割弱(RR1.0前提)、そこに(特に、検証作業全くゼロの人は)プロスペクト理論に基づく損大利小が重なり、損益は確実にマイナスになるでしょう…。

参考文献

 上記の内容の一部に関連して、なぜトレード時のメンタル管理が難しいのか、負の感情(自分が仕掛けたときだけうまくいかない…など)が発生するのか、その根本原因について詳しく記述した本の1冊として、マーク・ダグラス氏の「Trading in the ZONE(ゾーン 相場心理学入門)」という本があります。

 この本を読むことでメンタルが飛躍的に強くなったり、負の感情が解消されるということはありません(そういう本ではない)。

 しかし、「なぜ、そう思うのか(思ってしまうのか)」という心理的な感情形成の要因を知ることで、負の感情をコントロールできるようになることが出来れば、トレードが飛躍的に楽に取り組めるようになるかと思います(とはいえ難しい…)。


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