私流の相場分析のためのMT4活用法3

 私はFX取引に複数のブローカーを使用していますが、相場環境認識のための分析はMT4 (Meta Trader 4)を使用して分析しています。
 本記事では私のMT4の使い方について(複数回にわたって)投稿したいと思っています。
 ひとつでも知らない機能等があって参考になれば幸いです。

今回の内容は「活用法」というより「豆知識」寄りかと思います

※活用法1の設定(起動ファイル設定)を行っていない場合、記載と異なる結果になりますので、その点ご留意願います(例えば、ファイルの保存指定先やフォルダとプログラムの連携先)

以下に表示されているチャート画像はFXTF(FXトレードフィナンシャル)のMT4(デモ口座)を使用して作成しています。

過去の記事

私流の相場分析のためのMT4活用法1

私流の相場分析のためのMT4活用法2


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チャートの組と保存先フォルダの関係

 活用法1で記述した初期設定を済ませていれば、チャートの組表示にマウスポインタを合わせて表示されるリストは、アプリケーションを保存しているディレクトリ内の「profiles」フォルダの中身と関連しています(図1参照)。利点として、別のMT4に同様の設定を適用したい時に、profilesフォルダをコピーペーストするだけで適用可能になる点です(ただしチャート(ローソク足)は気配値表示からドラッグドロップしないと表示されない)。

(a) MT4内チャートの組表示

(b) profilesフォルダ内

図1 MT4で表示したチャートの組とprofilesフォルダの関係

 MT4を閉じた状態でフォルダの名前を変更しMT4を起動すると、MT4上でも名前が書き換わります(図2参照)。

図2 ファイル名変更の反映

 この時注意したいのは、MT4を閉じた際に開いていたチャートの組の名前を変更すると、起動時にチャートが表示されてない状態になるということです(図3参照)。

図3 チャートが全て消えた状態(起動直後)

 ただその場合は、チャートの組表示から見たい組を選択すれば再度表示されるので問題はありません。

profilesフォルダ内ファイルとチャートの関係

 profilesフォルダ内に格納されている各フォルダの内部には「.chr拡張子」のファイルが入っていますが(例:chart01.chr)、これらファイルに付けられている番号とチャートには下図4に示すような関係があります:

(a) チャートの組フォルダ内のファイル

(b) チャートと.chrファイルの位置関係

図4 チャートの組フォルダ内ファイルとチャートの関係

ただし、「チャートの位置」は画面上の「ウィンドウの整列」アイコン(図5参照)をクリックした状態でないと上記の関係にはならないので注意が必要です(任意で位置を決めている場合、上図の関係は保たれない)。

図5 ウィンドウの整列アイコン(赤枠丸)

 この関係を利用すると、別フォルダ内のchrファイルをコピーペーストすることで、ある組のチャートを別の組に移動させることができます(あまり利点はありませんが…)。

定型チャート(テンプレート)と保存先フォルダの関係

 チャートの組と同様、活用法1で記述した初期設定を済ませていれば、定型チャートのデータはアプリケーションを保存しているディレクトリ内の「templates」フォルダに保存されています(図6参照)。

(a) MT4内の定型チャートリスト表示

(b) templatesフォルダ内

図6 MT4で表示した定型チャートとtemplatesフォルダの関係

チャートに表示中のライン等をコピーする

選択状態のライン等(ラベルやアロー)を [Ctrl]キーを押しながらドラッグ&ドロップ

 Forex Testerではラインを右クリック→複製でラインをコピーすることが可能ですが、同じ機能がMT4にはなく、細かいオプションをつけたライン(表示させたい時間足の指定)を1本1本作成するのは面倒でした。
 そのため、上記の方法を知ってから、分析作業が革命的に効率化されました。

※Forex Testerでは上記方法でもラインのコピーは可能ですが、テキストはどうもうまくいかないです(ドラッグした時の複製先がマウスポインタ上から離れたところで複製される模様)。

・ライン等の設定が保持される

 ラインの太さや線の種類、色といった見た目上の設定の保持だけでなく、表示選択(図7参照)まで保持されます。特に表示選択の指定が保持されることは、個人的に時間足ごとに表示させたいラインとテキストがあるので分析作業が捗ります。

図7 表示選択(ライン等の表示させたい時間足の指定)

・3本以上のチャネルラインが容易に引ける

 チャネルラインを引くための機能はMT4に備わっていますが(平行チャネルを作成)、平行チャネルだと2本の平行線を引くことができますが、3本以上の平行ラインを引くことが出来ません。

 そこで本手法を用いることで3本以上の平行チャネルを引くことができます。

1. 基準となるトレンドラインを作成する(図8)

図8 トレンドラインの作成

2. トレンドラインを選択状態にし(非選択状態のラインをクリック、見分けは図9参照)、Ctrlキーを押しながらドラッグして平行なラインを複製する(図10参照)。

図9 選択状態の見分け(青丸:非選択状態、赤丸:選択状態)

図10 チャネルの作成

3. 必要に応じて複数本作成する(図11参照)

図11 複数チャネルの作成

 コピーでなくトレンドライン機能を複数回使用して複数本引く場合、どうしてもライン同士が微妙に平行でなくなったりすることが多くなるなど苦労します(見た目だけの問題かもしれませんが、その線の歪み具合が結果的にトレードに響くかもしれない…と考えると悪影響を及ぼします)。もちろん他の解決策はありますが、この方法が最効率だと思います(表示選択の保持も考慮すると)。
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各通貨ペアのスプレッドを表示する

気配値表示画面で右クリック→スプレッドを選択(図12, 13参照)

図12 気配値表示画面

図13 スプレッドの表示

 これを知らなかった当時は、常にAskとBidの差を暗算して現状のスプレッドを確認していた私にとっては衝撃的でした。
 なお、MT4のおける「pips」は、クロス円の0.1銭が「1pip」に相当するため、「3」と表示されている場合3pips(0.3銭)、「14」と表示されている場合は1.4pips(1.4銭)であることに注意が必要です(「pips」の定義上だと全く問題ないのですが、国内ブローカーの多くは、0.1銭単位まで提示しているにも関わらず1pip = 1銭のため)。

 もし、気配値表示そのものが表示されてない場合は、MT4上部の「表示」→「気配値表示」をクリックすると表示されるようになります。


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